2010年2月9日火曜日

Miraculous Bean Purée

豆料理その1
 節分に間に合いませんでしたが、今日はお豆さんの話をします。
 豆を投げて、「鬼は外、福は内」と繰り返してから、豆を食べるのは栄養学的にも深い意味があるように思います。健康食品の中でも、豆がエリートと言えましょう。栄養価が高く、脂肪分が低く植物繊維が多い食品です。古代から世界中に豆が食べられています。
 大豆の加工品:味噌、しょう油、豆腐、納豆などが和食の中心的存在で、欧米でも大豆食品が注目され話題になっています。しかし、日本では大豆以外の豆料理調理法と言えば、甘く煮る以外にあまり種類はないように思います。
 様々な豆料理が大好きな当方にとって、うれしいことに最近は輸入食品を扱う店でヨーロッパ、中近東を初め、様々な国から乾燥豆や煮豆の缶詰の種類がたくさん売られるようになってきました。近所のスーパーがサラダ用ミックス・ビーンズの缶詰やひよこ豆(ガルバンソ)の水煮缶詰も預かっています。
 そもそも、当方にとって、料理がただの趣味から本格的な研究課題になったのは数年前に糖尿病と診断されたことが切っ掛けでした。血糖値を下げて、インスリンの出が良くならないと恐ろしい合併症は避けられない状態でした。がんばって、食事療法だけで、12キロ以上落としたら、たったの半年で血糖値が正常になり、目や腎臓の毛細血管が治りかけていました。
 何冊もの本を読むなり、研究の結果、その時のダイエットの中心が豆料理だったのです。その中でも、今日ご紹介する豆のピューレが大活躍でした。美味しいものを食べるのが生きる喜びの1つである、当方のような人にとって、食事を厳しく制限するだけのダイエットは苦痛で、成功の確率が非常に低いと思います。食の習慣を改善しなければ、一時的に痩せてもすぐにもとに戻ります。腹が強烈に減った時は豆のピューレを薄く輪切りにした大根などに塗って、食べたのが救いでした。全粒粉パンに塗ったり、キャベツの千切りに混ぜたり、時にはパスタにからめて食べられほどに美味しくて、常時冷蔵庫に保管していました。題して「奇跡のビーン・ピューレ」。
【 厳密に言えば、当方が開発した料理ではないです。恩師:Julia Childの料理本「Mastering the Art of French Cooking」に載ったいるレシピを少しだけ工夫したものです。≪以前の投稿≫ そして、ガルバンゾ豆(ひよこ豆、雛豆(和)、チックピー、エジプト豆とも呼ばれる)を基本とした豆ピューレは中近東を中心として、「フムス(ホモス、ホンモス、フンムス、ハンムス、ハモスなど)」という代表的な料理があります。】


写真Copyright © 2010 AmeFoodie All Rights Reserved
写真をクリックすると大きくなります
レシピ ①
奇跡のビーン・ピューレ
材料:
ひよこ豆(水煮缶詰) ・・・ 約400g(洗って、水気を切る)
練りゴマ(白) ・・・ 大さじ1.5杯
オリーブオイル ・・・ 大さじ2(エキストラバージン)
バジルの葉っぱ(生)  ・・・ 5、6枚(手でちぎる)
にんにく ・・・ 1かけ(荒みじんきり、調理法参照)
レモン汁 ・・・ 大さじ1(好みで調整)
塩、コショウ ・・・ 各1つまみ
水 ・・・ 濃度を調整するため
調理法:
下準備:生にんにくの香りと辛味が気になる方はにんにくを刻む前にラップをかけ、電子レンジで30秒加熱してから、粗みじん切りにすれば、臭いや辛味がやわらぐ。

1.よく水を切った豆の3分の1程度、練りゴマ、オリーブオイル、バジル、にんにく、レモン汁、塩とコショウをミキサー(フォード・プロセサーでもいい)に入れて、2、3秒つぶして、残りの豆を加えて、滑らかなペースト状になるよう、ミキサーにかける。
2.好みで濃度になるまで、水を少しずつ足す。
3.味をみて、レモン汁、塩やコショウで調える。
4.密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、5日間は食べられる。

 トーストやクラッカーはもちろん、このピューレが生の大根を薄い輪切りや、野菜スティックなどにも良く合います。マカロニなどのショット・パスタのサラダにマヨネーズの代わりに混ぜると美味しいです。
 バジルの変わりに香菜(シラントロ)にして、チリパウダーを加えるとメキシコ風になり、香菜とカレー粉ならインド風にもなります。そして、ひよこ豆以外にも 白いんげん、枝豆、グリーン・ピーズとひよこ豆を半分ずつも同じようにミキサーなどでペースト状につぶすととても旨い自己流 ビーン・ピューレができます。色いろと試してみてはいかがでしょうか?
 下記のレシピはフムスを基本としたビーン・ピューレです:

レシピ ②
フムス ロースト・ガーリック風味
材料:
にんにく ・・・ 2個(かたまりのまま)
ひよこ豆(水煮缶詰) ・・・ 約400g(洗って、水気を切る)
レモン汁 ・・・ 60cc(レモン、約2個分)
オリーブオイル ・・・ 大さじ1(エキストラバージン)
コテージ・チーズ ・・・ 80g
塩 ・・・ 小さじ1
コウショウ ・・・ 小さじ1/4
パプリカ(乾燥・粉末) ・・・ 小さじ1/4
オールスパイス ・・・ 1つまみ
パセリ ・・・ 80cc(みじん切り)
水 ・・・ 濃度を調整するため
調理法:
1.オーブンを200℃に予熱する。
2.にんにくをむかずに1個ずつアルミホイルに巻いて、やわらかくなるまでオーブンで焼く(30分)。
3.オーブンから取り出して、そのまま常温に冷ます。ホイルをとって、横半分に切って、容器に身を搾り出す。
4.にんにく、豆の3分1程度、レモン汁、オイル、チーズ、塩、コウショウ、パプリカ、オールスパイス、とパセリをミキサー(フォード・プロセサーでもいい)に入れて、2、3秒つぶしてから、残りの豆を加えて、滑らかなペースト状になるまでミキサーをまわす。
5.濃度が硬すぎたら水を少しずつ足す。
6.味をみて、レモン汁、塩やコショウで調える。
7.密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、5日間は食べられる。

レシピ ③
フムス 爽やかレモン風味
材料:
にんにく ・・・ 1かけ(粗みじん切り)
ひよこ豆(水煮缶詰) ・・・ 約400g(洗って、水気を切る)
オリーブオイル ・・・ 大さじ2(エキストラバージン)
練りゴマ ・・・ 大さじ2
レモン汁 ・・・ 大さじ2
オレンジの皮(生) ・・・ 大さじ1(細かいみじん切り)
レモンの皮 ・・・ 大さじ1.5杯(細かいみじん切り)
塩 ・・・ 小さじ1
コウショウ ・・・ 小さじ1/4
水 ・・・ 濃度を調整するため
調理法:
下準備:生にんにくの香りと辛味が気になる方はにんにくを刻む前にラップをかけ、電子レンジで30秒加熱してから、粗みじん切りにすれば、臭いや辛味がやわらぐ。
1.よく水を切った豆の3分1程度、練りゴマ、オリーブオイル、にんにく、レモン汁、レモンとオレンジの皮、塩、コショウをミキサー(フォード・プロセサーでもいい)に入れて、2、3秒つぶして、残りの豆を加えて、滑らかなペースト状になるよう、ミキサーをまわす。
2.濃度が硬すぎたら水を少しずつ足す。
3.味をみて、レモン汁、塩やコショウで調える。
4.密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、5日間は食べられる。


今日の料理を作ってみた方はもちろん、
ご質問やメッセージのある方かも「コメント」をお待ちしています。
ヨロシク

0 件のコメント:

コメントを投稿